新潟県立新発田病院

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診療科のご案内

外科(消化器・一般外科・乳腺外科)

外科診療について

当院の外科は消化器・一般外科の治療を行っております.食道・胃・十二指腸・小腸・結腸・直腸・肛門までの消化管疾患,肝臓・胆のう・膵臓・脾臓などの臓器疾患,および乳腺疾患,鼠経ヘルニアなどが対象です。

中でも一番多いのは「がん」に対する治療であり,外科手術のみならず,抗がん剤治療や放射線治療を含めた集学的な治療を行える体制を整えており,患者さんひとりひとりに合った治療法を科内で十分に検討し,病状や必要な治療に関して分かりやすく説明するよう心がけております。
地域の皆様にご自身の治療に十分納得いただいたうえで,安心して治療を開始・継続していただけるよう,医師や看護師,スタッフとともにサポートしてまいります。

また,当院の特徴として,救急や重症患者さんが多いことが挙げられます。事故などの腹部外傷や腹膜炎,腸閉塞などで緊急手術を要する患者さんは年間100人に及ぶため,24時間常に迅速に対応できるような体制をとっております。ご高齢の患者さんや,心臓や腎臓などに持病をお持ちの患者さんでも可能な限り安全に手術を受けていただけるよう,循環器や腎,呼吸器などの専門内科や,麻酔科と密に連携を図って対応しております。

胸腔鏡・腹腔鏡下手術について

胆嚢結石症に対する胆嚢摘出術では腹腔鏡下手術を第一選択としており,近年では大腸がんや直腸がん,胃がんにも積極的に選択されるようになりました。また,食道がんでも胸腔鏡下手術を第一選択としており,創痛の軽減や術後の合併症の抑制を図っています。

手術件数

過去3年間の手術件数です.   
  2020年 2021年 2022年
食道がん手術(胸腔鏡) 9(3) 9(8) 11(11)
胃がん手術(腹腔鏡) 93(27) 91(33) 83(45)
結腸がん手術(腹腔鏡) 102(27) 102(38) 90(43)
直腸がん手術(腹腔鏡) 44(15) 55(25) 42(25)
その他の腸手術(イレウスなど) 24 35 43
虫垂炎 29 35 26
肝・胆・膵高難度手術 39 34 19
胆石 82 70 56
乳がん手術 49 85 97
鼠経ヘルニア 91 98 118
緊急手術 92 95 113

病気別の治療法

よくある病気の一般的な治療法および当科で行っている治療法につき簡単に解説させていただきます。

食道がん

がんの進行度や,患者さんの全身状態を十分に精査したのち,治療方針を決定します.表在に留まるような早期がんで,転移のないものに対しては内視鏡的切除が可能な場合もありますが,食道がんの特徴として少し深くまでご病気が入り込むと早い段階からリンパ節転移を起こすことがあるため,内視鏡的切除では不十分となります。

その場合,肝や肺などの遠隔転移がなければ手術的切除が基本となります.しかし,食道がんの手術は消化器外科手術の中で最も大きいもののひとつであり,患者さんの身体に与える影響も小さいものではないため,患者さんの年齢や併存疾患,全身状態を考慮したうえで,第二選択としての「放射線治療と化学療法(抗がん剤)の併用療法」を選択すべき場合もあります。治療方針は検査結果を提示し,患者さん本人やご家族の希望も含め,十分に相談したうえで決定しています。

手術は頚部,胸部,腹部の3領域にわたる手術であり,食道およびその周囲のリンパ節を切除し,胃を管状にして吊り上げる方法(胃管再建)が一般的です。少しでも身体への負担を減らすために,胸部操作は胸腔鏡を用いて行うことを第一選択としております。順調に経過して,2,3週間程度の入院が必要です。
手術の合併症に関しては最小限にくい留めるよう最大の努力を払うことをお約束しますが,術中術後管理が発達した現在においてもゼロにすることは不可能です.軽症のものであれば3-4割程度,重症の合併症は数%程度あります。最近3年間の当院における周術期死亡率(手術後30日以内の死亡)は0%です。

胃がん

「胃がん」の治療は,進行度に応じて内視鏡的治療,手術治療,抗がん剤治療が選択されますが,内視鏡的治療の適応となる「ごく早期」のがんを除いた胃がんを根治に導くには手術治療がもっとも有効的な治療法です.また,より進行したがんに対しては,抗がん剤治療との組み合わせで根治を目指します。「胃がん」の標準手術としては,胃の上部~全域にがんがある場合は胃全摘を,真ん中~下部にある場合は下3分の2切除をおこなっていますが,術後の生活の質を重視して極力「胃を温存する」手術にも積極的に取り組んでおり,胃上部の早期胃がんには上部3分の1~2分の1を切除する温存手術も行っています。

「胃がん」の手術は,おなかを大きく切開する開腹手術と,小さな創とその穴からカメラや手術器具を挿入して行う腹腔鏡手術というアプローチ方法があります。創が小さく身体的負担の軽減や,術後疼痛の軽減,早期の社会復帰が期待されることから,現在では早期胃がんにおける標準的治療と位置付けられており,病状や希望に応じて腹腔鏡下胃切除術を施行しております。当院では腹腔鏡手術の十分な経験を有する技術認定医が複数在籍しており,根治性と安全性を兼ね備えた手術を提供できるように努めております。

いずれの手術でも入院期間の予定は術後8~9日ですが,胃が一部または全部なくなるので食事量の減少,食習慣の変化,一時的な体重減少を伴い,体が慣れるまで数か月かかります。食事量,回数・間隔,食事の仕方を工夫していくうちに,いずれは何でも食べられるようになります。

結腸・直腸がん

大腸がんの治療は内視鏡的切除,手術治療,化学療法,放射線療法など多岐にわたりますが,切除可能であれば切除するのが最も治療効果が高く,標準的な治療法となります。当科としては手術治療,化学療法を中心に診療しています。

手術治療は内視鏡的切除が困難な早期がん,根治的切除可能な進行大腸がんを主な対象としており,積極的に腹腔鏡手術を行っております。腹腔鏡手術は従来の開腹手術と比較し,創が小さく,術後の回復が早いことが特徴です。一方で,腫瘍が大きい場合や複数回の手術歴がある場合など,状況により適宜開腹手術も選択しています。入院期間は8~9日程度です。

化学療法は主に2種類行われており、がんが取り切れた後の再発予防目的に行う補助化学療法と,再発例や転移により取り切れない場合に行うものに分かれます。内容は経口剤,経口剤と点滴を組み合わせるもの,すべて点滴で行うものなどがあります。多くの場合入院せず,外来通院で行うことが可能です。

肝胆膵外科について

肝臓,胆道(胆嚢,胆管),膵臓の悪性腫瘍(がん)の治療では,根治のためには手術での切除が必要となる一方で,その手術が高度な技術を要する大手術となることがほとんどです。当院では,日本肝胆膵外科学会の認定する高度技能指導医1名,高度技能専門医1名の2名が主として手術・治療を担当します。

当院は阿賀北唯一の高次救急医療機関であり,近隣の病院から超高齢の方や深刻な持病をお持ちの方の手術を依頼されることも少なくありません。特に肝胆膵外科では,手術の合併症(手術に伴って起こる問題)がひとたび生じた場合には長期の入院治療や再手術が必要となることも多いため,病気の切除だけでなく安全性も両立した手術治療を目指し,日々の診療を行っています。

なお,胆嚢摘出術のほか一部の肝切除,脾臓摘出術などにも腹腔鏡手術を行っていますが,安全性を重視して開腹手術をお勧めする場合もあります。


胆石症への胆嚢摘出術は,主に腹腔鏡手術で行っています。炎症を伴ったものや周りとの癒着がひどいものに対しては安全性を優先して開腹手術とすることもありますが,その場合にもなるべく小さい切開で手術を行っています。

乳がん

当院には日本乳がん学会 乳腺専門医が常勤しております。乳がん専門施設に準じた設備を有しており、微量放射線によるセンチネルリンパ節生検も導入しております。令和5年の乳がん手術件数は116名、ステージ4または再発乳がんに対する薬物療法を59名に行っております。術前抗がん剤29名、術後抗がん剤16名に行い良性疾患も多くの方をフォローアップしております。乳房のしこりなど症状のある方は、紹介状がなくても受診はできますが、予約は必要です(完全予約制)。乳腺超音波検査は技師ではなく医師が自ら行っており、病変に対して即座に針生検が可能で、約1週間後に顕微鏡検査の結果をご説明いたします。抗がん剤治療中の体調不良時には夜間でも救命センター当直医師が対応し万全な体制を備えています。

鼠径(そけい)ヘルニア

いわゆる脱腸と呼ばれるものです。足の付け根付近の皮下に腸が飛び出してきて出たり入ったりする状態です。男性では大きくなると陰嚢の中に飛び出す場合があります。当院では2泊3日で修復術を行っております。

痔疾患

当院ではがんを中心とした大きな手術を中心に行っている 関係上、小手術のためのベッドや手術枠の確保が困難な場合があります。そのため重症な持病をお持ちでない痔疾患の患者さんにつきましては周辺の病院に紹介させていただく場合があります。 どうぞご理解ください。

スタッフ

消化器・一般外科

 
田中 典生 畠山  悟 塚原 明弘 羽入 隆晃
角田 知行大橋 拓 小柳 英人  

乳腺外科

池田 義之      

外来診療担当医一覧」こちらをご覧ください。


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