院外報・新発田病院だより

Web版新発田病院だより 第13号2004年2月

新しい新発田病院の概要 県立新発田病院長 関根 輝夫

当院をご利用の皆様明けましておめでとうございます。2004 年が皆様にとってよい年となりますよう祈念いたします。

年頭に当たり、平成19 年4 月の開院を目途に進められております新しい新発田病院の概要を述べさせていただきます。

地域医療の確保・充実、高度先進医療の充実、救命救急医療の充実を整備の基本方針とした病院計画も、平成15年末で山下設計による実施設計が完了し、建築業者も竹中・錢高・ロッテ・伊藤特定企業体に決まり1月に着工いたしました。

新病院は地上11階建て、病床数は478床で、診療科は口腔外科が新たに加わり19科となります。さらに県立リウマチセンターと看護専門学校が併設されます。新発田病院とリウマチセンターの間には、駅と駅前商店街を結ぶ開放的な空間としてアーケードが設けられ、喫茶店、花屋さんや地域連携センターを配置し、患者さんや地域の方々にご利用いただきます。

また、病院には救命救急センターが設置され、県北地域の救命救急医療の砦として24 時間対応可能な体制が整備されます。

患者さんの癒しの環境整備として緑化は大変重要ですが、市で整備される医療福祉公園のほかリハビリ公園、病院3階の屋上緑化部分など緑地部分は敷地面積の30%が確保されることになっております。

部門別に見ると、外来部門は2 階に全科一括して設けられます。病棟部門に関しては、病床は患者さんのプライバシーに配慮し、1床室と4 床室で構成します。4 床室は個室的多床室、つまり各々のベッド脇に窓を配し、個室的環境をもたせた設計となります。

情報管理に関しては電子カルテシステムを導入し、医療の質、患者サービスの向上を目指します。

施設設備の面で皆様が懸念されます駐車場は約1,000 台(現新発田病院703 台)を確保し、有料化を予定しております。

紙面の関係もありこの辺で終らせていただきますが、県民の皆様に信頼される病院作りに取り組んで参りますので、今後ともご指導、ご鞭撻を御願い申し上げます。

健康のためにちょっと役立つ話健康のためにちょっと役立つ話
“SARS”について
 新潟県立新発田病院内科(院内感染対策委員長) 関 義信

1. SARS とはどんな病気ですか?

SARS はSevere Acute Respiratory Syndrome の略で、日本では「重症急性呼吸器症候群」と呼ばれています。中国広東省に端を発し、香港、北京など中国の他の地域にも拡大し、また、台湾、カナダ、シンガポール、ベトナムなど世界中のいくつかの国でも大きな問題となっている2003 年に新しく発見された感染症です。

主な症状としては、38 度以上の発熱、痰を伴わない咳、息切れ、呼吸困難などです。また、頭痛、悪寒戦慄、食欲不振、全身倦怠感、下痢、意識混濁などの症状が認められることもあります。潜伏期間は2 日から10 日で、潜伏期(発症前)の患者から感染したという報告は現在のところありません。

原因となる病原体は、世界保険機構(WHO)により新型のコロナウイルスであると決定され、「SARS コロナウイルス」と名付けられました。SARS コロナウイルスは、従来知られているヒトに風邪症状をおこすコロナウイルスとは遺伝子的にかなり異なるものです。どのようにして出現したか、変異と感染する動物種についての詳細は不明で現在研究されています。

2. SARS と院内感染対策

SARS ウイルスは、インフルエンザと同様にSARS にかかっている人から周囲への人へ感染すると考えられています。これまでの疫学的検討から、最も感染の危険性が高いと考えられることは、SARS 患者の看護・介護をした、同居をした、またはその体液や気道分泌物に直接触れたなど「濃厚な接触があったこと」です。感染経路としては、接触感染または飛沫感染が98%を占めるとのことです。患者さんが咳やくしゃみをしたときに、鼻や喉から分泌物がしぶきの形で飛散(通常1m 位で落下すると言われています)し、これが落下する前に周りの人が直接吸い込んで、感染するのが飛沫感染です。これに対して空気感染はほとんどないと考えられており、町中ですれ違ったりするだけでは感染する可能性はきわめて低いと考えられています。

病院のように特に体の弱った人が集中する公共機関では、この飛沫感染を予防するために、適切なマスクの使用が有効と考えられます。SARS のみならずインフルエンザも飛沫感染の関与が大きいことから、当院では38 度以上の熱があり咳の出る患者さんに玄関先で無料でマスクを差し上げています。上記の要件を満たす方はどうぞご利用下さい。また、もし海外渡航後に高熱や咳が出現した方は、病院に来られる前にまず電話でお問い合わせ下さい。

2004 年2 月3 日現在、SARS は幸いにして日本へ伝播したという情報は入っておりません。これとは別にベトナムを中心とし、高病原性トリインフルエンザ(H5N1 型)の発症の情報が入ってきております。かく言う我々日本の医療従事者も、SARSや2004 年型鳥インフルエンザは診たことが無いのが現状です。あくまでも海外や他の人々からの情報をもとに述べているに過ぎません。者皆様も普段から、適切な手洗い、うがい、マスクの着用に努め、自己防衛をして頂けますようお願い致します。これらの処置は従来の冬季インフルエンザ予防にも効果があります。

<トリアージ訓練>を実施して 事務長補佐 本田 義夫

地震等の大規模災害が発生したような場合傷病者が殺到し、病院内が混乱することが予想されます。このような場合を想定し、院では、昨年の11 月26 日(水)「トリアージ訓練」を実施しました。「トリアージ」聞きなれない言葉だと思います。簡単に言いますと災害時などに、同時に多数の傷病者が発生した場合に、傷病の治療緊急度や程度に応じ「傷病の振り分け」行なうことです。これにより、1. 同時に多数の傷病者が発生した場合にトリアージをすることにより、より多くの人命を救うことができる。2. トリアージの実施後、特に緊急に治療を要しない患者に対しては、場合により順番を待ってもらうことなどにより、限られた人的資源や医療器材等を効率的に活用できます。

さて、当院は*災害拠点病院として位置づけられており、その役割を果たすと言う意味でも今回「トリアージ訓練」を行なったものです。実のところ、このような訓練は、当院にとってもはじめての経験であり、担当部署の医師をはじめとした職員が何回か集ま、諸準備を重ね実施しました。実際の訓練に当たっては、長岡日赤病院の担当者を講師に招き、トリアージの意義、手順等決め細やかな指導のもと、実施しました。訓練に当たっては、当院附属看護学校学生に模擬患者役をお願いし、患者が泣き叫ぶ等の迫真の演技もありかなり緊張した場面(パニック状態等)の中でいかにして、対応すべきか、等多くの課題を背負いながらも初めての訓練としては、まずまずの成果をあげられたと思っています。今後に解決すべき課題は多く残しながらも、引き続き同訓練を実施していくことによって災害拠点病院としての役割を果たしていきたいと考えております。

*災害拠点病院
被災地からの重症患者の受入等、災害時に医療救護の拠点となる病院を原則として、二次医療圏に1 箇所指定しています。当院は、そのうちの一病院となっています。

投書箱から

《患者さんからの声》

入院してもう2 ヶ月たちました。婦長さんはじめ先生方、嫌な顔せず説明してくれました。看護師さんもどんな患者に対しても笑顔で明るく、廊下であっても優しい言葉をかけてくださりました。その言葉がどんなに患者に対して心強かったか、患者からも“ありがとう”と言わずにいられませんでした。本当にありがとうございました。お陰様で退院する事ができました。これからも大変なお仕事ですが頑張ってください。皆様大変お世話様になりました。これからもよろしくお願いいたします。
*回答*
お言葉ありがとうございます。看護師一同、患者様とご家族様へのより良い接遇に心がけ努力してまいります。

《患者さんからの声》

すぐに斜めになりかみ合って動かなくなり、いつもそう動かしています給茶ポットをエアー式でない物に換えて欲しい。給茶の押すところが。
*回答*
給茶ポットについて、エアー式以外の物に換えて欲しいとのご意見ですが、一般に出回っているもので機能面で満たす給茶ポットがありません。ご理解いただきますようお願い申し上げます。

新病院情報コーナー
新病院の概要(No3)をお知らせします。

Q:
病室の面積は広くなるのですか。
A:
現在の1 床室、4 床室と比較すると表のとおり広くなっています。(数字は平方メートル)
 新病院現病院 
1床室18.515.2 
4床室42.130.7(トイレ、洗面を含む壁芯面積)

Q:
通路、廊下の幅は広くなっていますか。
A:
総体的に広くなっています。
例えば、病室間の廊下幅は、壁芯で現新発田病院2.3m が新病院では2.9m となっています。
Q:
エレベーターは何台計画していますか。
A:
新発田病院に乗用4台、寝台用4台、荷物用3台を、リウマチセンターに寝台用を3台計画しています。他に新発田病院の1階と2階外来をつなぐエスカレーターを計画しています。エレベーターの配置については、入院患者さんの動線と、外来患者さんの動線が重なることのないように計画しています。
Q:
患者の待合いスペースは確保されていますか。
A:
会計待合い、診察室前の待合いスペースのほか、呼びだし表示装置を設置することでホスピタルモールも待合いスペースとして利用いただけるよう計画しています。なお、新病院では電子カルテを導入することで待ち時間の短縮を図ります。
Q:
ホスピタルモールとは何ですか。
A:
新発田病院、リウマチセンターを独立した医療機関として明確に区分する必要があることから新発田病院とリウマチセンターの間に空間「ホスピタルモール」を設けました。
ホスピタルモールは、駅前商業ゾーンと線路沿いのゾーンを結び、新たな人の流れを創出する役割も担っています。
店舗等を設置し、くつろぎのスペースとして利用していただけます。また、災害時には、傷病者を収容するトリアージスペースとしての活用も想定しています。