院長あいさつ

日頃ご支援をいただき有難うございます。職員一同、日々新しい医学・医療を取り入れながら頑張っております。
当院は平成18年11月にJR新発田駅前へ新築・移転をして現在に至っております。新しい病院は、県北の地域医療を担い、高度先進医療と救命救急医療を提供する基幹病院として整備されました。この目的を達成するため、救命救急センターが設置され、高度医療に必要な施設や医療機器が整備されました。
新病院に移ってから3年が経過しました。この間、地域の皆様には当院をご利用していただき有難うございます。患者さんとして或いは患者さんのご家族として当院を利用された方は勿論、知人から聞いたりして、この新病院をある程度知っておられる方が多いと思います。旧新発田病院とは随分変わったことに驚かれたに相違ありません。そして、「良くなった」、「不便になった」、「敷居が高くなった」など様々な感想や意見をお持ちでしょう。
これから、新発田病院が地域の皆様にとってよりよい病院に育っていくためには、ご意見・ご希望を寄せていただいて、皆様と病院が一緒に知恵を絞っていく必要があると考えております。
1.新発田病院の役割
新発田病院には主に3つの大きな役割があります。①高度先進医療、②救命救急医療、③災害医療です。災害医療は通常は活動がありませんが、普段から直に対応ができるように備えております。従って、日頃は①と②の診療に力を注いでおります。地域の皆様から当院への期待に応えるために、全職員が目標に向かって取り組んで技術の向上や体制の整備に努めています。この姿勢と努力が認められた代表的なものとして、地域医療支援病院、がん診療連携拠点病院、エイズ治療ブロック拠点病院などがあります。
2.新発田病院の現状と課題
大活躍中の新発田病院の現状について簡単にお話し致します。日頃の診療を行なう上で困っていることの一つはベッドの不足です。新病院に移転してから後は、精神科病床を除く一般病床の利用率が95%前後で推移しております。これは空きベッドの余裕がほとんど無いということです。予約入院の患者さんに加えて、年間約16,000人(その内救急車約5,000台)の救急患者さんが受診され、その中から緊急入院があります。予約患者さんと緊急入院の患者さんとを調整しながらベッドを精一杯利用していますが、特に冬季の様に患者さんが増加する時期には緊急入院が予想を超えてしまい空きベッドがなくなり、突然ですが予約入院を入院当日にお断りして後日に延期していただくこともありますし、また救急患者さんの受け入れを一時制限するなどと協力をお願いすることもあります。このため、患者さんにはご不自由やご迷惑を掛けることになりますし、時には患者さんと職員の間にトラブルも発生しやすくなります。
このベッド不足には、当院の他に救急を含めた急性期の患者さんの治療を担う病院が不足していることが大きく関係しています。
改善すべきもう一つの問題は医師の不足です。当院は新病院になって医師が補充されたとは言え、仕事量が多く厳しい勤務環境が続いています。日中の勤務帯で余裕もなく仕事をしている上に、更に時間外の救急診療を担当したり拘束で呼び出されたりと、休みの少ない勤務体制となっており大きな負担がかかっています。医師の負担の軽減には、更なる医師の充足が有効ですがその実現は容易ではありません。そのため、医師以外の職員でもできる業務を整理するなどの他の対策にも積極的に取り組んでいるところです。
この様な事情がありますので、新発田病院では患者さん全員に対して、十分時間をかけて治療をしている余裕がないということもご理解いただいたと思います。そうは申しましても、県北の地域では最も整備された病院であります。何時でも必要な時にはご利用ください。
3.今後の取り組み
必要な患者さんが一人でも多く当院を利用できますように、そして入院や通院に際してご満足をいただけますように、職員一同が病院の体制の改善に努力をしております。
またこの地域全体でも、現在既に全ての医療機関がお互いに協力して医療連携を進めております。開業の先生、その他の病院、福祉保健施設などと当院が、それぞれの役割に応じて医療を担い協力し合うことで、この地域に効率的で高度な医療を提供していこうというものです。患者さんには不便を感じられることもあるでしょうが、この様な連携を推進することで、医師をはじめとした医療スタッフや病院、医院などの不足している医療資源の現状を補うことが可能ですし、地域の皆様と一緒になって取り組むことで実際の効果が期待できると考えております。宜しくお願い申し上げます。この様な取り組みなどを通して、当院はより一層皆様に満足していただける医療を提供して参ります。
最後に、言い訳の様なことも述べましたが、新発田病院の事情をよく知っていただいて、当院を積極的にご利用いただきたいと存じます。
今後とも安全で安心の医療を提供できますように努めていく所存です。
より一層のご支援・ご鞭撻をお願い申し上げます。
新潟県立新発田病院長
矢澤良光
